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ファクタリングの債権譲渡登記はバレる?拒否できる?メリット・デメリットと登記なしで契約する方法【法務省等の根拠あり】
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ファクタリングを利用したいけれど、債権譲渡登記(さいけんじょうととうき)が必要と言われて戸惑っている
登記をすることで、銀行や取引先に資金繰りの状況がバレないか心配だ……
ファクタリング契約の際、こういった不安を抱えている経営者は多いものです。
結論から言うと、債権譲渡登記は必須ではありません。
特に2社間ファクタリングであれば、登記なしで契約できるファクタリング会社も数多く存在します。
この記事では、難解な「債権譲渡登記」の仕組みや、経営者が最も恐れる「銀行・取引先に知られるリスク」について、法的根拠をもとにわかりやすく解説します。
また、どうしても登記を避けたい方のために登記なしで資金調達する方法も紹介します。
目次
そもそもファクタリングの「債権譲渡登記」とは?
ファクタリングにおける「債権譲渡登記」とは、簡単に言えば「この売掛金(債権)の持ち主は、A社からファクタリング会社へ移りました」という事実を、国の公的なファイル(登記簿)に記録することです。
通常、不動産(土地や建物)の売買では登記を行いますが、それと同じように「売掛金という目に見えない財産」の所有権が移ったことを公的に証明する制度です。
債権譲渡登記の流れ(イメージ)
STEP 1
契約・書類作成
利用者とファクタリング会社で契約。
司法書士への委任状を作成。
司法書士への委任状を作成。
STEP 2
登記申請
提携の司法書士が代理で
法務局(東京法務局)へ申請。
法務局(東京法務局)へ申請。
STEP 3
登記完了
法務局のファイルに記録され
証明書が発行される。
証明書が発行される。
ポイント:
利用者が法務局へ行く必要はありません。基本的にすべて司法書士が手続きを行います。
利用者が法務局へ行く必要はありません。基本的にすべて司法書士が手続きを行います。
わかりやすく解説!債権譲渡登記の仕組み
債権譲渡登記制度は、法務省が管轄する制度です。
本来、債権(売掛金)を譲渡したことを第三者に主張するためには、売掛先(取引先)への「通知」や「承諾」が必要です(民法第467条)。
ですが、ファクタリングの利用を取引先に知られたくない場合、売掛先へ通知をするわけにはいきませんよね。
そこで活用されるのが、「動産・債権譲渡特例法」に基づく登記制度です。
【債権譲渡登記の法的効果】
法人が金銭債権を譲渡した際に、登記所に登記をすることで、債務者(取引先)への通知がなくても「第三者対抗要件」を備えたことになります。
つまり、「取引先に通知しなくても、法律上『この債権はファクタリング会社のもの』と主張できる」ようにするための手続きが、債権譲渡登記なのです。
なぜファクタリング会社は登記を求めるのか?
ファクタリング会社が登記を求める最大の理由は、「二重譲渡(二重取り)のリスク」を防ぐためです。
もし利用者が、一つの請求書(売掛金)を複数のファクタリング会社に二重で売却してしまった場合、登記をしていなければ「どちらが本当の持ち主か」を法的に争うのが難しくなります。
ファクタリング会社は、自社の権利を守るための「保険」として登記を求めているんです。
【経営者が恐れる】債権譲渡登記の3つのデメリット・リスク
ファクタリング会社にとっては安心材料となる登記ですが、利用者(経営者)にとっては以下のような大きなデメリットやリスクが存在します。
債権譲渡登記の3つのデメリット
- 銀行融資の審査に影響する可能性がある
- 取引先に知られる可能性はゼロではない
- 登記費用がかかるため、手取り額が減る
銀行融資の審査に影響する可能性がある
これが経営者にとって最大のリスクです。
銀行が新規融資や追加融資の審査を行う際、必ずと言っていいほど企業の商業登記や債権譲渡登記の情報を確認します。
もし債権譲渡登記が見つかると、銀行担当者は次のように判断する可能性があります。
- 売掛金を売却しなければならないほど、資金繰りが切迫しているのか?
- 正規の銀行融資を受けられない状態なのか?
- ノンバンクから高金利で借りているのと同等のリスクがある
その結果、銀行からの信用格付け(スコアリング)が下がり、今後の融資審査が不利になる恐れがあるんです。
取引先に知られる可能性はゼロではない
登記をしたからといって、自動的に取引先に通知が届くわけではありません。
その点は安心してください。
しかし、登記情報は誰でも閲覧が可能です(概要記録事項証明書など)。
そのため、もし取引先が帝国データバンクなどの信用調査会社を使ってあなたの会社の与信調査を詳しく行った場合、登記情報から「債権譲渡の事実(ファクタリングの利用)」が発覚する可能性があります。
結果として、「資金繰りが危ない会社」というレッテルを貼られ、取引縮小や契約解除に繋がるリスクはゼロとは言い切れないんです。
登記費用がかかるため、手取り額が減る
債権譲渡登記の手続きには、少なからずコストがかかります。
債権譲渡登記にかかる費用
- 登録免許税: 1件につき7,500円(債権個数が5,000個以下の場合)
- 司法書士報酬: 3万円〜10万円程度
これらの費用は基本的に利用者(あなた)負担となるケースが多いため、結果的に調達できる現金(手取り額)が減ってしまいます。
逆にメリットはある?債権譲渡登記を入れるべきケース
ここまで「登記=避けるべきもの」という視点で解説してきましたが、実は戦略的に「債権譲渡登記あり」を選ぶことで得られる大きなメリットもあります。
「とにかく誰にもバレたくない」というニーズがある一方で、「バレるリスクよりも、手数料を安くしたい」「決算が悪くてもどうしても審査に通したい」という切実なニーズもあります。
実は、そのような場合には、債権譲渡登記が強力な武器になります。
債権譲渡登記を入れるべきケース
- 手数料を大幅に下げたい場合(コスト削減)
- 赤字決算や税金滞納があり、審査に落ち続けている場合
- 1,000万円を超える大型の資金調達をする場合
手数料を大幅に下げたい場合(コスト削減)
ファクタリング会社にとって、最も怖いのは「債権の二重譲渡」や「差し押さえ」によって回収不能になることです。債権譲渡登記を行うことで、これらのリスクは大幅に下がります。
リスクが下がるということは、それだけ手数料(リスクプレミアム)を安くできるということです。
参考:債権譲渡登記のあるなし・手数料の比較
- 登記なし(2社間): 10%〜20%前後
- 登記あり(2社間): 5%〜15%前後
- 3社間(登記・通知あり): 1%〜9%前後
もし、銀行融資の予定が当面なく、取引先が登記情報をわざわざチェックする可能性が低い(小規模事業者や個人相手など)のであれば、あえて登記を入れて数%の手数料ダウンを狙うのも賢い資金調達戦略です。
赤字決算や税金滞納があり、審査に落ち続けている場合
「赤字決算」「税金滞納中」「リスケ中」といった状況では、無担保・無保証の「登記なしファクタリング」の審査は非常に厳しくなります。
ファクタリング会社としても、保全(担保)がない状態での買取はリスクが高すぎるからです。
しかし、「債権譲渡登記」という強力な保全を入れることを条件にすれば、審査に通る確率が格段に上がります。
債権譲渡登記は、あなたの会社の信用力ではなく「売掛金の存在と権利」を法的に証明するものだからです。他社で断られた場合でも、「債権譲渡登記あり」を条件に再交渉することで、資金調達の道が開けるケースは多々あります。
1,000万円を超える大型の資金調達をする場合
数百万円程度であれば「登記なし」で対応する業者も多いですが、調達額が1,000万円を超えてくると話は別です。
金額が大きくなればなるほど、ファクタリング会社はコンプライアンスとリスク管理の観点から「登記必須」とするのが一般的です。
大型の設備投資や、突発的な大型支払いのためにまとまった資金が必要な場合は、最初から登記を前提として動いたほうがスムーズかつ好条件で契約できます。
【コラム】「初回だけ登記あり」という交渉術
「どうしても審査が不安だが、ずっと登記が残るのは嫌だ」
そのような場合におすすめなのが、「信頼関係ができる初回のみ登記を入れ、2回目以降は登記なし(留保)にしてもらう」という交渉術です。
実際に多くのファクタリング会社が、取引実績のある優良顧客に対しては登記なしでの契約に切り替えています。まずは担当者に「実績を作れば次回から登記なしにできますか?」と相談してみることをおすすめします。
債権譲渡登記は「拒否」できる?「登記なし」にする方法
「銀行融資への影響が怖い」「とにかく内密にしたい」という場合、登記を回避することは可能なのでしょうか?
2社間ファクタリングなら「登記留保(未登記)」が可能
多くの民間ファクタリング会社では、利用者の事情を考慮し「登記留保(とうきりゅうほ)」という対応を行っています。
これは、契約書には「登記をする権利」を記載しておきながら、「利用者が契約違反などをしない限り、実際には登記を行わない(留保する)」という特約です。
中小企業向けのオンライン完結型ファクタリングなどでは、そもそも「原則登記不要」を売りにしているサービスも増えています。
| 比較項目 | 登記あり | 登記なし(留保) |
| 審査通過率 | 高い | やや厳しめ〜普通 |
|---|---|---|
| 手数料 | 低め | 普通〜やや高め |
| バレるリスク | あり(銀行・調査会社) | ほぼなし |
| 手続きの手間 | 面倒(司法書士との面談等) | 簡単(オンライン完結も可) |
「2社間ファクタリング」の仕組みは、以下の記事で詳しく詳解しています。
個人事業主はそもそも登記ができない
これは意外と知られていない事実ですが、個人事業主の方は、そもそも債権譲渡登記をすることができません。「動産・債権譲渡特例法」において、登記ができるのは「法人が行う金銭債権の譲渡」に限定されているからです。
該当条文: 第四条(債権の譲渡の対抗要件の特例等)
出典:e-Gov法令検索「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」
第四条 法人が債権を譲り渡したときは、その債権の譲渡(以下「債権譲渡」という。)につき、債権譲渡登記ファイルに記録された債権譲渡登記(以下単に「債権譲渡登記」という。)を備えることによって、その債権の債務者以外の第三者に対抗することができる。
上記の通り、法律の条文が「法人が〜したときは」という書き出しで始まっています。これは、「譲渡人(ファクタリング利用者)が法人である場合」にのみ、この法律に基づく登記制度が適用されることを意味します。
そのため、「個人(自然人)」である個人事業主は、法律の条文上、物理的に債権譲渡登記を行うことができないという結論になり、個人事業主の方がファクタリングを利用する場合、自動的に「登記なし」での契約となります。
ただし、ファクタリング会社によっては登記ができないことを理由に、個人事業主の利用を断るケースもあります。
債権譲渡登記に関するよくある誤解(Q&A)

【厳選】債権譲渡登記なし(未登記)で利用できるおすすめファクタリング
以上で解説した通り、今後の銀行融資や信用のことを考えると少額〜中規模の資金調達であれば「債権譲渡登記なし」のファクタリングサービスを選ぶのが最も安全です。
ここでは、当サイトがリサーチした中で、「原則登記不要」かつ「手続きが簡単」な優良サービスを厳選しました。
まずはこれらの会社で、債権譲渡登記なしでの見積もりを取ってみてください。
お急ぎの方へ
迷ったらこの4つから選べば間違いなし
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まとめ

ファクタリングの債権譲渡登記は、法的な安全性を高める仕組みですが、利用者にとっては「銀行バレ」「費用負担」などのデメリットが大きい手続きです。
- 銀行融資への影響を避けたい
- 取引先に絶対知られたくない
- できるだけ費用を抑えたい
これらに当てはまる場合は、「2社間ファクタリング」かつ「債権譲渡登記なし(留保)」に対応しているサービスを選びましょう。
まずは「債権譲渡登記なし」で審査をしてくれる業者に相談し、自社の信用情報を守りながら資金調達を行ってください。
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